詳細相続シリーズ④~「遺留分ってなに?」

2022年04月01日

こんばんは。

 

本日は遺留分についてです。

 

 

遺留分とは、相続人が相続できるものとして民法で保障されている最小限の財産のことです。

 

遺留分があるのは、配偶者、子、直系尊属(両親、祖父母など)だけで兄弟姉妹にはありません。

 

・相続人が直系尊属のみの場合:相続財産の3分の1

 

 ・その他の場合:2分の1

 

上記が遺留分(遺留分割合)です。

 

 

遺留分の額は以下のように計算します。

 

①相続開始前の財産 + 相続開始前1年以内になされた贈与 + 特別受益 - 債務 = 基礎財産

 

②基礎財産 × 遺留分割合 × 法定相続分 = 遺留分の額

 

注)特別受益とは・・・相続人が被相続人から過去に受け取ったまとまった贈与*

 

例えば婚姻もしくは養子縁組のための資金、事業資金などの贈与をいいます。

 

その価値は、相続開始時の評価に引き直します。

 

*①相続開始前の10年間になされたもの


②当事者双方が遺留分権利者に損害を加えることを知ってなされた贈与

 

 

【遺留分の例:相続人が妻と子供の2人の場合】

 

妻の遺留分:1/2(遺留分)× 1/2(想定相続分)=1/4

 

子供1人の遺留分:1/2(遺留分)× 1/2(子供全体の法定相続分)× 1/2(子供1人当たり)=1/8

 

 

また、遺留分に関する用語として「遺留分侵害額請求」「遺留分の放棄」というものがあります。

 

・遺留分侵害額請求・・・遺留分を侵害された場合、相続の開始を知ったときから1年以内に請求することにより

 

金銭の支払いを受けることが出来ます。かつての遺留分減殺請求権と異なり、遺留分侵害額請求権は金銭債権化

 

されているため、財産の共有状態に陥ることを回避できます。(令和元年7月1日以降)

 

 

・遺留分の放棄・・・相続の放棄は相続の開始前にはできませんが、遺留分の放棄は、相続の開始前でも

 

家庭裁判所の許可を受けてすることが出来ます。

 

そして、オーナー経営者が事業承継のために自社株式を後継者に贈与した場合、以下のような経営承継円滑化法

 

による民法の遺留分の制限というものがあります。

 

①除外合意・・・推定相続人全員が合意した場合、その贈与株式を遺留分から除くことができます。

 

⇒相続に伴う株式分散を未然に防止する意味があります。

 

②固定合意・・・その贈与株式の価額を推定相続人全員の合意した時点の金額に固定することができます。

 

その贈与株式は固定した価額で遺留分の対象に含めます。

 

⇒後継者の貢献による株式価値上昇分を対象外にする意味があります。

 

 

 

以上、次回はどんな場合に相続税がかかるのかについて記載致します。

 

おたのしみに。